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焚き火 焔 熾火

 玄関に、七年周期で私の人生を一枚に描いた「ライフパノラマ」の絵を飾っています。特注の額に入れて。

 

 私は、小学2年生の時から20年以上ガールスカウトのメンバーでした(今でも気分はメンバーです)。

 小さい頃からキャンプではいつも爨(かまど)の前に陣取っていました。リーダーになってからは、キャンプファイアーの火加減をどう調整するかに心血を注いでいたといっても過言ではないと思います。

 

 厳かに火が灯され、火の神に祈りを捧げながら歌い、踊り、寸劇をする。半ば頃、焔は威勢よく燃え盛り、大っきな声で歌う楽しげな友の顔が見える。そして徐々に火は落ち着き、井桁に組んだ薪の中に熾火が山になっていく。すべての薪が熾火になったところで少し山を崩して地面に広げる。すると夜空の星が大地に映ったようにキラキラと瞬く。ほんとうに美しい。夜の帷が深く降りて静かな闇が皆を包む。


 ライフパノラマのキャンプファイアーの火は私の青春!

 

 第1七年期の時も、庭でおもちゃのブリキ製かまどに草を詰め、火をつけている私がいます。高齢になった今も、大晦日には炭火で鯛を焼いて喜んでいます。

 

 私はまったく火星の質そのもの!

 気質や惑星の質は基本的に変わらないなぁ、と思います。

 高齢になり、なんとなく他の質とバランスをとれるようになってきました。これは、バイオグラフィーワークで自分を見つめ直し、同席者のバイオグラフィーを聴くことがあったからだと思います。

 《四つの気質》も《惑星の質》も、人は全部持っています。第2七年期や第3七年期にどれかが顕著になるけれど、徐々にバランスよくしていく人がいます。バイオグラフィーワークは、誰にでもそれを可能にすることを助けてくれます。他者の中に自分と異なる質を見出すことで、「私もあの質を育てよう!」と思うと、自分自身が変わってきます。

 

 現在73歳、目指すは思慮深く、穏やかで、

でも言う時は言う。そんな人に私はなりたい。

 

(vol.19▶井上 美知子/関西/3期

※2枚目の写真は井上美知子さん画「語り続ける火星」です。

 

※次回は、山下 勝子さん(関東/4期)のリレーコラムです。どうぞお楽しみに。